タコ・ウオノメ
タコ・ウオの目と靴
今回は、タコ・魚の目に対する靴の影響についてお話ししたいと思います。
◆タコ・魚の目サイン
前回、タコや魚の目は、長期間に渡って一定部位に「圧迫」や「ズレ」と言った機械的刺激が加わることによって生じるとお話しさせて頂きましたが、それを引き起こす原因の一つが靴です。
靴を脱いだ時に、痛みはないものの親指や小指の付け根が赤くなっていたりした経験はありませんか?
実はこの赤くなっていた部分、靴を履いている時に「圧迫」や「ズレ」を受けていた部分です。今は赤くなっているだけですが、そのまま放置しておくとタコや魚の目になる可能性があります。
タコ・魚の目サインにご注意を!!
◆タコや魚の目の原因になる靴ってどんな靴?
タコや魚の目になりやすい靴の特徴を挙げてみましょう。
①自分の足サイズに合っていない靴(長さ・幅)
自分の足を小さくそしてスマート見せたいのが女心と言うもの。でも小さすぎる靴、
幅の細すぎる靴は足に負担を掛けてしまいます。では大きな靴なら良いのかと言うと
そうではありません。大きな靴では足が前滑りを起こしてしまうため、同じようなこ
とが起こります。
②靴底の薄い靴
着地時の地面からのショックを充分に吸収できないために足裏に圧力が掛ってしまい
ます。
③踵高のある靴(いわゆるハイヒール靴など)
踵が高くなることで、足指の付け根から指にかけて荷重が集中してしまいます。
◆どんな靴を選べばイイの?
靴選びって本当に難しいですね。
‘この靴イイわよ’何て友達に薦められて買ってはみたものの、どうしても指の付け根が当たって痛くて履けない。‘履いてから買えばよかった…。’何てことはよくある話ですね。
一人ひとりの顔形が違うように、足の形も千差万別。こんなことにならない様に、
靴選びは慎重にしたいですよね。
◆靴のフィッティング
タコ・魚の目を防ぐには靴のフィッティングが重要です。
デザインも重要ですが、最も重要なのは自分の足に合った靴を履くことです。
お気に入りの靴が見つかったら、まず履いてみて各部のフィッティングを確認しましょう。
■靴を履いて確認したいフィッティング4項目
①踵部分のフィッティング
踵を上げた時に靴が抜けないですか?
②つま先部分のフィッティング
つま先に1cmから1.5cmの余裕がありますか?
指を動かすことが出来ますか?
③踝(くるぶし)部分のフィッティング
履き口が足にフィットしていますか?
履き口が踝に当たっていませんか?
④親指から小指の指の付け根を結んだラインのフィッティング
親指、小指が圧迫されていませんか?
靴の縫製部分が当たっていませんか?
◆インソールによるタコ・魚の目の対処方法
前回お話しさせて頂いた、病院での処置や家庭でのケア以外の方法をお話しします。
今回、タコ・魚の目の原因の一つとして靴を取り上げましたが、そもそも足に原因がある場合があります。
特に外反母趾や開張足の方、リウマチなどの疾患により足の変形を来たしている方は一定部位に圧が掛りやすく、タコ・魚の目が出来る可能性が高いと言えます。
そしてこの様な方の場合は、靴選びの選択肢が非常に狭くなるため、仕方なく足に合わない靴を無理して履いてしまう傾向があります。
出来る事ならば、オーダーメイドの靴を作るのがベストなのかもしれませんが、金額的にもかなり高額になりますし、何足も作るには経済的負担も無視できません。
そこで、ご提案するのが‘インソール’です。インソールと言うと、単なる土踏まず支えとお思いの方もいらっしゃると思いますが、現在では足の機能を考慮したインソールも多く開発されています。スポーツの分野ではこの機能性を生かしてフォーマンスアップのために利用し、実際に記録が伸びた例もある様です。
そしてインソールは比較的安価であることも魅力です。メーカーにもよりますが、安価なものでは千円以内ですし、これならば幾つかの種類を試してみることも可能ですね。もちろん競技用インソールとなると、1足分で二万円近くするものもありますが。
また、インソールは病院でも作ることが出来ます。医師がインソールを必要と判断すれば‘装具(そうぐ)’と言う形で作ることが出来ます。医療保険の適応にもなりますので、経済的負担も軽く済みます。
◆インソールの紹介と効果
インソールは単に土踏まず支えではありません。
足の3つのアーチ構造を支えるのはもちろんですが、タコ・魚の目が出来る可能性が高い外反母趾や開張足の方、リウマチなどの疾患により足の変形を来たしている方に対しては、一定の部位に掛る圧を分散したり歩行時の衝撃を和らげる効果があります。
膝痛や腰痛に有効な場合もあります。